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高校生の授業料が無償?申請方法や制度について

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義務教育の小学校・中学校を終えると多くの人は高等学校等に進学します。

高等学校等は義務教育ではないため、当然ですが授業料やその他の学校生活に伴う費用は各家庭の負担となります。]しかし高校になると日々の生活にかかる費用も小・中学校時代と比較するとかなり増えていきます。

高校生を抱えるご家庭にとって「授業料」が実質無償となる制度は大変有難いものですが、この制度を利用するにあたっては申請が必要です。あらかじめ制度の仕組みを知っておくとスムーズに申請を行うことができるでしょう。

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授業料の無償はどこまで? 対象となる人は?

申請書を提出することによって高等学校の授業料が実質的にほぼ無償となる「高等学校等就学支援金制度」という制度があります(文部科学省)。

2014年にこの名前となった制度は、それ以前の「公立高校授業料無償制・高等学校等就学支援金制度」が一部改正され、公立高校と私立高校に通う世帯の教育費負担の格差を是正したものとなっています。

この制度を利用できる具体的な進学先は以下のとおりです。

  • 国公私立の高等学校(全日制、定時制、通信制)
  • 中等教育学校後期課程
  • 特別支援学校の高等部
  • 高等専門学校(1~3年)
  • 専修学校(高等課程)
  • 専修学校の一般課程や各種学校のうち国家資格者養成課程に指定されている学校
  • 各種学校のうち一定の要件を満たす外国人学校

対象とならない人は以下の通りです。

  • 高校等を既に卒業した生徒や3年(定時制・通信制は4年) を超えて在籍している生徒
  • 専攻科、別科の生徒や科目履修生、聴講生
  • 市町村民税所得割額が30万4200円以上の世帯の生徒

市町村民税所得割額については「親権者の合算」という形で判断されます。基本的には父親と母親の所得割額を合算したものとなります。この額が30万4200円以上の世帯は公立・私立問わず授業料を負担することになります。

一般的には「サラリーマン家庭の場合、合算年収が910万円」が支給を受けられる目安といわれています。しかしこの制度はあくまでも「所得割額」によって判断されるものですので、年収が境目に近いご家庭の場合は特に注意が必要です。年収だけを合算して「受けられる」「受けられない」と早合点することがないように注意しましょう。

市町村民税所得割額が上限を超えている場合や支給を必要としない場合には、申請書と一緒に配布されている「支援金不受理届出書」を提出することになります。

支給額については

  • 公立高校では、全日制は月額9900円、定時制は月額2700円、通信制は月額520円
  • 私立高校では、全日制、定時制、通信制ともに月額9900円(基本額)

となっています。

 

公立高校に通う場合、一年間にかかる「学習費」はどれくらいなのでしょうか。

「学習費」は通常大きく3つに分けて考えられます。高校3年間の中では入学の1年生時に最も費用がかかりますが、平均して考えると一年間での支出はおおよそ下記のような金額となるようです。

  • 学校教育費 24万程度
  • 学校給食費 0円
  • 学校外活動費 16万8000円程度

「学校教育費」の中に「授業料」が含まれています。それがこの制度によって支給される額によってほぼ実質無償となっているわけです。

しかし「学校教育費」は「授業料」だけではありません。「授業料」以外の「学校教育費」としては、学校納付金、教科書費や図書費、遠足・修学旅行費、文具や体育用品費、PTA会費、制服代、通学のための交通費、教科外活動費(部活動など教科外の活動のために家庭が直接支出した経費)といったものがあります。

「学校給食費」は0円となっていますが、これはあくまでも「給食がない」ということであって、食費は別途個人負担ということになります。

「学校外活動費」とは、一つは補助学習費といわれるもので、たとえば家庭内で使用する参考書などの教材費や図書費、学習塾費、家庭教師費、公開模擬テスト費などです。もう一つは芸術・文化・スポーツ・レクリエーション活動に伴ういわゆる「習い事」の月謝などです。こういったものは各家庭によって大きな差があるでしょう。

 

私立高校の場合は、上記に書いた支給額を「基本額」として、世帯の経済状況によって支給額が異なっていきます。これは家庭の経済状況によらず希望した進路選択ができるようにするための措置で、親権者の市町村民税所得割額によって支給される金額が段階的に変わっていきます。

  • 0円(非課税)・・・基本額の2.5倍(全日制で24,750円/月)
  • 0~5万1300円未満(年収250~350万円程度)・・・基本額の2倍(全日制で19800円/月)
  • 5万1300円~15万4500円未満(年収350~590万円程度)・・・基本額の1.5倍(全日制で14850円/月)

私立学校は一般的に授業料が高い傾向にありますが、世帯の所得割額によってはかなりの支給を受けることができます。

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高校生の授業料支援制度って何?

上記のように所得制限はあるものの、多数のご家庭で「高等学校等就学支援金制度」という制度を利用できるということはお分かり頂けたと思います。

ただし、この「就学支援金」の受給資格を得るためには申請が必要となります。

 

まず「高等学校等就学支援金」の申請書はどこでもらえるのでしょうか?

申請書類はお子さんの通っている高校等から配布があります。

新1年生は4月に最初の申請を行います。申請書類は入学説明会などのタイミングで配布されると思いますので確実に入手しましょう。分からないことがある場合には、学校または各都道府県就学支援金担当部局に問い合わせてください。

申請書記入とともに、4月時点で確定している世帯の市町村民税所得割額がわかる書類を添付して学校に提出します (後述の「市町村民税の税額決定通知書」「納税証明書」「課税証明書」などです)。これによって4月分~6月分までの支給について審査を行います。

 

6月になると、1年生を含めた在校生すべてに申請書の配布があります。

こちらについては6月に決定される最新の所得割額で申請をすることになります。この申請によってその後も給付が受けられるかを審査することになります。この申請書はだいたい7月の前半に提出することになるでしょう。この審査によって7月分~翌年6月分まで (3年生は翌年3月分まで) の支給が決定します。

 

つまり、1年生は一年間で「4月」と「7月」の2度申請が必要ということです。

2年生・3年生については、最新の所得割額による申請を「7月」に行い、給付継続が審査されるという流れになりますから、申請は一年間で「7月」の1度だけです。

それでは、1年生~3年生すべてが行う7月の申請について順を追って見ていきましょう。

申請書に必要事項を記入の上、「市町村民税所得割額が確認できるもの」を一緒に提出します。

これは具体的には、6月に発行される最新の「市町村民税の税額決定通知書」「納税証明書」となります。サラリーマンの場合には毎年5~6月に勤務先から配布される「市町村民税の税額通知書」で最新の所得割額を確認することができます。

上記が用意できない場合は市町村の窓口で発行される「課税証明書」でも大丈夫ですが最新のものであることを必ず確認しましょう。また親権者全員のものが必要ですので忘れないように用意してください (基本的には父親と母親のものとなります)。

6月に決定されるその世帯の今年度の所得割額に応じて、その後1年間支援金が給付されるかどうかを判断するという仕組みになっているため、申請時期が「7月」という一見中途半端な月となるわけです。

 

これらの必要書類を揃えたら各自が学校に提出します。

申請書は各学校でまとめて都道府県の教育委員会宛てに送られ、そこから審査にまわるという流れになります。

つまりこの申請書の締め切りは各学校の裁量で決められるようなものではないため、期限に遅れることは厳禁です。基本的に期限に遅れたものは受理されないため、学校から指定された期限は必ず守ってください。

 

上記のような手続きを経て就学支援金の受給資格を得たあとはどうなるのでしょうか。

各ご家庭に「高等学校等就学支援金支給決定通知書」という封書が各都道府県教育委員会から送られてきます。

この通知はだいたい9月初旬頃となるでしょう。決定した支給額やその支給期間などが明記されています。

 

しかし支援金自体は各ご家庭に直接支給されることはありません。学校設置者(都道府県や学校法人など)が生徒本人に代わって受け取り、授業料に充てることになります。

ちなみに、学校の授業料と就学支援金との差額は生徒本人(保護者)の負担となります。この徴収方法については各学校で異なりますので学校の指示に従いましょう。

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3年間の生活を思い描いてみましょう

以上のように、「高等学校等就学支援金」は多くのご家庭にとって大変有難い制度ですのできちんと申請して利用したいものです。

 

しかし、高校生活には「授業料」のほかにも様々な費用がかかります。

3年間の教科書費や制服代などはすべてのお子さんに等しく必要です。また修学旅行費は私立高校では行き先によって高額となることもあります。

通学にかかる交通費も意外と無視できません。部活動などではユニフォームなどの費用や長期休業中に合宿があったり遠征が続いたりすることによってご家庭から直接支出する場面も増えるでしょう。こういった「授業料」以外の費用についても入学する前にしっかり考えておく必要があります。

そういった費用が負担できないという場合には、今回紹介した制度とは別に、各種奨学金や各都道府県独自の給付制度などがありますのでそうしたものを利用していく方法もあるでしょう。

お子さんが三年間の高校生活を安心して過ごせるよう、親として経済的な計画をしっかり立てることは大変重要です。

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